正直かなり高い商品ではあるのですが、山の頂上からなど見通しが利く距離(概ね4km前後。特定省電力無線機の5W出力の電波が問題なく飛べる範囲くらいだろうか?)であれば、猟犬の位置と状況がかなり正確に分かるので、移動範囲が非常に広い猟犬を訓練で山に放す場合には絶対に必要ではないかと感じています。私のグループでも鹿の角による脚部への受傷、鹿の蹴りによる頭部への受傷、谷底への滑落などで行動不能になった猟犬を3度程、このGPSの電波のみを頼りに救出した経験があります。いずれも、もしもこのGPSが無かったり、旧来の144MHzビーコンのみでは恐らく救出は不可能だったのではないかと思えるような状況だったので、特にイノシシやクマなどの大物猟に使役する場合には、防牙ベストと併用してこれを装備させるのが、今やハンターの努力義務に相当するのではないかとも思っています。欠点は、電力会社の高圧送電線が直上に交錯する猟場では、時折位置表示が非常におかしな挙動を示すケースがある事です。この場合、猟犬の実際にいる場所を推測しながら、親機を子機の間に送電線が掛からない場所まで移動させる必要が生じます。