5ヶ月間使用で、2度目のレビューです。
約3kg積載した状態で、IBERAのPakRakリアキャリア プラスに取り付けて走行中、上り坂でダンシングを始めた所、バッグ下部の後端側がスポークに巻き込まれ、転倒しそうになりました。(3kgまで積載したのは初めてでした。)
何事かと思って確認すると、バッグの角が折れ曲り、シートステーにぐにゃりと挟まっていたのです。
幸い、後続の自動車は居ませんでしたが、下りカーブであれば大事故の可能性もあります。
あらためてメーカーによるイメージ写真を確認しますと、バッグの背面全体を四角く支えられるフレームでの使用を想定しているようです。一方私のラックは下が絞り込まれた台形フレームで、重みにまかせてバッグが内側に捻れ、巻き込みに繋がりました。
さらに細かく分析すると、長めの上フックが2点の支点を持つブランコ状態を生じさせる一方、下フックはなぜか引っ掛かるはずのフレームより僅かに下に来てしまい、ラックを挟めない結果、完全に固定されず遊びが生じていました。
私はこの1件で、なぜオルトリーブのバックローラーが、容量を犠牲にしてまで、底辺を23cmと極端に絞り込んだ台形にしてあるのか、ようやく理解できました。流石ドイツのメーカーと言うべきか、安全性を検証した結果、理詰めで行き着いた形なのでしょう。
ちなみに本製品は、巻き込まれた部分で約28cmの幅があります。
最初のレビューでは、「リュックとしては難があるものの、パニアとしては問題ない」(ショルダーストラップの収納が極めて困難な上、ペラペラで肩や脇に食い込む、下フックが常に背骨に当たって痛い)、「総評として、街乗りでは普通のリュックの方が便利」との趣旨で星2としましたが、ラックとの組み合わせ次第で、安全性に問題があるため星1とします。外観が魅力的なだけに残念です。
これから購入される方には、事故を防ぐ意味で、ご自分のラックとの相性を事前に確認するよう警告します。
またメーカーには、使用可能なラック形状と取付寸法について、公式サイトで情報提供する事、そして製品にも安全上の注意書を付属し、特に間違った取り付け状態(不十分な固定)の例を挙げ警告する事、この2点を要望します。
車輪真横に配置する製品の性格上、人命に関わるリスクを認識すべきです。製品の安全性評価と品質保証の仕組みを持つ事は、メーカーの義務でもあります。