137万画素のSC-831NH1と243万画素のSC-831NH2を購入し、カメラの設定や運用方法を散々検討した結果が下記の結論です。
1.処理能力が不足している。
カメラのレスポンスは悪いです。カメラの設定値を変更してからカメラに反映されるまで数秒~十数秒かかります。設定を処理負荷が増える方向に変更すると更にレスポンスは低下します。ハングアップしてしまったのかと思うほどです。
レスポンスは243万画素タイプが特に悪く、137万画素タイプは許容できるレベルです。
ライブ映像を見ているとタイムコードの進み方が一定ではありません。動体を見ていると一時停止になることがありますし、243万画素タイプで画像処理負荷が増える方向に設定を変更すると、2~3秒の停止は当たり前、2秒程度の同じ映像が繰り返し記録されている事もあります(当然異常時の映像は欠落してしまいます)。
2.動体検知は信用できない
検知しない時があります。ビットレートの変化で動体の有無を検知しているようなので、広範囲を検知エリアにすると、ビットレートの変動率が小さくなって検知しない問題も検知漏れと別にあります。
3.ライブ映像にリアルタイム性はない
カメラ設定がデフォルトでも1秒弱の遅延があります。処理負荷が増える方向に設定を変更すると2~3秒の遅延が出ます。映像を記録したいだけであれば遅延は致命的ではないですが、監視カメラとして運用したい場合、配信されている映像は過去映像になっているので実用性は低いです。
4.不可視タイプは夜間撮影できない
照明が暗くなるので当たり前ですが、対象物との距離が近ければ撮影できる可能性はあります。私は距離6mの運用で補助ライトを設置しました。一方光可視タイプは明るすぎてコントラストが低くなります(全面白飛びに近い)。
5.サポートは期待できない
技術サポートはあまり期待できません。自力で対処できる人以外にはおすすめできません。
6.無線LANでの運用はおすすめできない
レスポンスの悪化、ストリーミング映像の切断が発生します(電界強度が100%であっても)。監視にPCを使用する場合はカメラの切断は致命的なので、有線接続が必須です。
7.現実的な運用方法
・カメラの設定値はデフォルトから変えない。
・有線LAN接続
・カメラに大容量のSDカードを入れ、常時撮影。
・動体検知をしたければPCのソフトウェア(security eyeやMsako)で実現する。